PS5でBluetoothイヤホン・ヘッドホンを使いたいな。でも方法や必要なモノが分からない…。
詳しい人に、分かりやすく教えて欲しいです。
こういった疑問に本音で答えます。
本記事の内容
- PS5でBluetoothイヤホン・ヘッドホンを使う3つの方法
- PS5用のBluetooth トランスミッターの選び方
- PS5におすすめのBluetooth トランスミッター3選
本記事の信頼性
PS5でBluetoothイヤホン・ヘッドホンを使う3つの方法
最初に疑問に思うのは、「PS5とBluetoothイヤホン・ヘッドホンって直接ペアリングできないの?」ということですよね。
しかし残念ながら、PS5はBluetoothオーディオに非対応です。なので、PS5単体ではワイヤレスイヤホン・ヘッドホンと接続できません。
技術的な理由を言うと、PS5はオーディオ用のBluetoothプロファイル「A2DP」に非対応だからです。PS4・PS3も同じ仕様だったので、今後のアップデートでも改善されないと思います、、、😌
ではどうすればいいのか。
結論を言うと、3つの方法があります。
PS5でBluetoothイヤホンを使う3つの方法
- 方法①:PS5用の公式ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使う
- 方法②:Bluetooth対応テレビ+市販のワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使う
- 方法③:Bluetoothトランスミッター+市販のワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使う
順番にサクッと解説しますね。
方法①:PS5用の公式ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使う場合
まずは一番手っ取り早く、快適に遊べる方法です。
公式ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンは4種類あります。どれも、付属のUSBドングルをPS5のUSB端子に挿して、イヤホン・ヘッドホンと接続する仕組みです。
PS5用の公式イヤホン・ヘッドホン
- ①PULSE Explore:PlayStation Link、Bluetooth対応のイヤホン。2023年12月発売。
- ②PULSE Elite:PlayStation Link・Bluetooth対応の新ヘッドホン。2024年2月発売。
- ③PULSE 3D:2.4GHz接続の旧ヘッドホン。2020年11月発売。
- ④Razer Hammerhead HyperSpeed for PlayStation 5:2.4GHz接続のPS公式ライセンス取得イヤホン。2023年4月発売
※PlayStation Linkとは、超低遅延のロスレスオーディオに対応した通信方法のこと
上記の通り。
公式の製品を使うメリットは、「高音質・低遅延・安定接続」の最高環境でゲームを遊べること。さらにPS5の3Dオーディオに最適化されているので、定位感や臨場感も優れていますよ。
この中だと「PULSE Elite」のコスパが良くて、新品でも約17,000円で購入可能です。PS5・PC・スマホ・PlayStation Portalなど幅広く使えるので、個人的にはおすすめですね。
とはいえ、金銭的なハードルが高いと思う方は多いハズ。次に進みましょう。
方法②:Bluetooth対応テレビ+市販のワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使う
今使っているテレビがBluetoothに対応している場合は、普通にテレビとイヤホンをBluetooth接続するだけでOK。周辺機器は不要です。
ただし注意点が1つ。多くのテレビは、遅延が多い「SBC」と呼ばれるBluetoothコーデックしか対応していません。
遅延があると音ズレが発生するので、方法①③のどちらかがおすすめです。
Bluetoothのコーデックについては後述しますね。
では、次に進みます。
方法③:市販のワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使う
この方法が目的の方が大半かなと。今持っているワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使いたい場合は、PCやTVの音声を無線で送信する「Bluetoothトランスミッター」を使えばOKです。
「ブルートゥーストランスミッター」という名前だけ聞くと、難しそうなイメージが浮かぶかも。しかし実際は、音声をBluetoothで送信するシンプルな機器です。
使い方は簡単で、PS5のUSB端子に挿すか、テレビのイヤホンジャックに挿すだけ。また、価格も2,3000円〜とそこそこ安いです。
ということで、ここからは③の方向けに「Bluetoothトランスミッター」について解説しますね。
PS5用Bluetoothトランスミッターの失敗しない選び方
下記の4項目から判断して、製品を選びましょう。
- その①:送受信(TX/RX)
- その②:Bluetoothのコーデック
- その③:Bluetoothのバージョン
- その④:価格・バッテリーなど
その①:送信(TX)対応の製品を選ぶ
トランスミッターは音声の送受信(TX/RX)に対応した製品と、片方だけに対応した製品があります。
TXは送信モード、RXは受信モード
- ①TXモード(送信):Bluetooth非対応の製品から、Bluetoothスピーカーに音声を飛ばす
例:テレビの音声を、トランスミッターを使って、ワイヤレスイヤホンに送信する - ②RXモード(受信):Bluetooth対応の製品から、Bluetooth非対応のスピーカーに音声を飛ばす
例:スマホの音声を、トランスミッターと接続した有線イヤホンで聞く
上記の通りでして、PS5でワイヤレスイヤホンを使う場合は①です。②の受信機(RX)は用途が異なるので、間違って購入しないようにしましょう。
なお、本記事では「送受信両対応」の製品だけを紹介するので、あまり気にしなくて大丈夫です。
その②:Bluetoothのコーデックで音声・遅延が変わる
Bluetoothには様々なコーデック(規格)があり、音質・遅延時間がそれぞれ異なります。
ゲームを遊ぶ場合は、なるべく遅延の少ないコーデックに対応した製品が理想ですね。遅延が多いと、ゲーム画面と音声がズレてしまい(音ズレ)、まともに遊べないからです。
具体的には、遅延が少ない「aptX LL」、もしくは「aptX Adaptive」に対応した製品を選べばOK。 参考までに、代表的なコーデックの音質・遅延時間をまとめます。
代表的なBluetoothコーデックの簡易表
コーデック | 音質 | 遅延時間 |
---|---|---|
SBC | 192kbps | 170〜270ミリ秒 |
AAC | 非公表 | 90〜150ミリ秒 |
aptX | 384kbps | 60〜80ミリ秒 |
aptX HD | 576kbps | 約130ミリ秒 |
aptX LL | 352kbps | 40ミリ秒未満 |
aptX Adaptive | 280kbps〜420kbps | 50〜80ミリ秒 |
LDAC | 330kbps〜990kbps | 非公表(遅延大) |
上記の通り。
「aptX LL」の遅延時間が40ミリ秒未満と圧倒的に短いです。次点で「aptX Adaptive」が優秀なので、基本的にはどちらかに対応している製品を選びましょう。
参考までに、私の体感では「aptX LL」は遅延を感じない、「aptX Adaptive」は遅延をほぼ感じない、「SBC」は遅延を感じる、という印象でした😌
あと低遅延コーデックに非対応のイヤホンを使っている場合でも、低遅延のトランスミッターを選んだ方がいいです。理由は値段がほぼ同じで、今後対応イヤホンを買った時に活用できるからです。
その③:Bluetoothのバージョン・クラスはあまり気にしなくて良い
Bluetoothには仕様が異なる「バージョン」、通信距離が異なる「クラス」があります。あまり気にしなくても大丈夫ですが、知識として簡単に紹介します。
Bluetoothのバージョンの違い
年 | ver. | 内容 |
---|---|---|
2016 | 5.0 | 通信容量が大幅アップ データ通信速度アップ 通信範囲アップ |
2019 | 5.1 | 方向探知機能の追加 |
2020 | 5.2 | LE Audio規格の追加 |
2021 | 5.3 | 消費電力の削減 |
2023 | 5.4 | 双方向通信の改良 |
ver.5.2の「LE Audio」は、低遅延・低消費電力・複数接続などを実現した新規格です。ただし2024年現在でも対応機器が少ないので、ver5.1以前でも特に問題はありません。
また、Bluetooth4.0以降は違うバージョンとの互換性があります。なので、選ぶ基準は「バージョン4.0以降であれば何でもOK。将来性を考えるとver.5.2以降がいいかも」という感じです。
Bluetoothのクラスの違い
クラス | 最大出力 | 通信最大距離 |
---|---|---|
クラス1 | 100mW | 約100m |
クラス1.5 | 10mW | 約10m |
クラス2 | 2.5mW | 約10m |
クラス3 | 1mW | 約1m |
クラスは「通信最大距離」だけ気にすればOK。上記の通りでして、クラス1の場合は約100m離れていても音声が届く、という感じです。
※厳密には環境や受信側のBluetooth性能によって、もっと短い距離になります。
なお、基本的にトラスミッターは家や車で使うモノなので、クラス2の「約10m」で十分です。そして多くの製品がクラス2なので、気にしなくてOKです。
その④:接続端子・バッテリー持ちなど
トランスミッターは「PCやPS5に対応したUSB接続タイプ」「汎用性の高い3.5mmジャック接続タイプ」の2種類があります。ただしPS5の利用だけを考えるならば、気にしなくてOKです。
理由はシンプルで、PS5は両方に対応しているから。3.5mmジャック接続の場合は、テレビ、DualSenseのどちらのイヤホンジャックに挿しても使えますよ。
最後にバッテリー駆動時間は5〜20時間程度です。ただし充電しながら使えるので、バッテリー持ちに関しても気にしなくてもOKです。
トランスミッターの解説は以上です。
最後に、おすすめの製品を3つ紹介しますね。
PS5におすすめのBluetooth トランスミッター3選
価格や性能別に、おすすめの製品を3つ紹介します。
- その①JPRiDE JPT1:
→コスパ重視、3.5mmタイプ、aptX LL対応 - その②UGREEN トランスミッター :
→コスパ重視、USBタイプ、aptX Adaptive対応 - その③サンワダイレクト 400-BTAD008:性能重視、端子やコーデックが豊富、aptX LL対応
その①:JPRiDE JPT1
Bluetooth | ver 5.2 |
---|---|
接続方法 | 3.5mm |
コーデック | APT-X,APT-X LL,SBC |
受信・送信 | 両対応 |
通信距離 | 10m |
駆動時間 | 13時間 |
充電時間 | 2時間 |
参考価格 | 約3,600円 |
「コスパが高い人気製品が欲しい」「超低遅延でゲームを遊びたい」という方は、APT-X LL対応の「JPT1」がおすすめです。
JPT1の特徴5選
- 特徴①:aptX LL対応のため、超低遅延でゲームを遊べる
- 特徴②:LE Audio・送受信対応のため、将来的にも長く使える
- 特徴③:約3,600円とコスパが優秀
- 特徴④:メーカーの1年保証があって安心
- 特徴⑤:3.5mmプラグのため、別に充電ケーブルが必要
人気製品だけあって、コスパが非常に良いです。強いて欠点を挙げるならば、低遅延の「aptX Adaptive」や高音質の「aptX HD」に非対応なことですね。
なお本製品を「サクラチェッカー」で調べてみても、星3.9と高評価です。中華製品のBluetoothトランスミッターでは非常に珍しく、まともに人気が高い製品ですよ。
※サクラチェッカー=Amazonレビューの信頼性を判断するサイト
3.5mmプラグ&送受信対応により汎用性が高いので、ぶっちゃけ、迷ったらこれを選べばOKです。
その②:UGREEN トランスミッター
Bluetooth | ver 5.3 |
---|---|
接続方法 | USB-A |
コーデック | APT-X,APT-X AD,APTX HD、SBC |
受信・送信 | 両対応 |
通信距離 | 10m |
駆動時間 | バッテリーなし |
充電時間 | なし |
参考価格 | 約3,000円 |
「充電不要のUSBタイプが欲しい」「aptX Adaptive対応のイヤホン・ヘッドホンを使っている」という方には、UGREEN製トランスミッターがおすすめです。
UGREEN トランスミッターの特徴5選
- 特徴①:aptX、aptX Adaptive対応のため、低遅延でゲームを遊べる
- 特徴②:LE Audio・送受信・APTX HD対応のため、将来的にも長く使える
- 特徴③:約3,000円とコスパが優秀
- 特徴⑤:メーカーの24ヶ月保証があって安心
- 特徴⑤:超低遅延のAPT-X LLには非対応
上記の通りでして、約3,000円で充電不要のUSBタイプなのは強いです。しかも2年の長期保証があるので、万が一の場合でも交換or返品できるのは良いですね。
欠点はAPT-X LLに非対応なこと。実はAPT-X LL対応の「Creative BT-W3」という人気製品が販売終了になってしまい、信頼性の高い類似品がないんですよね…。
ということで、超低遅延のAPT-X LLを取る場合は前述の「JPT1」、価格や充電不要の手軽さなどを取る場合は「UGREEN製のトランスミッター」を選びましょう。
UGREENは2年保証期間内ならばスムーズに交換・返金してくれるので、中華製品でも信頼できますよ(経験談)。
その③:サンワダイレクト 400-BTAD008
Bluetooth | ver 5.0 |
---|---|
接続方法 | 3.5mm、USB、光デジタル |
コーデック | APT-X,APT-X LL,APTX HD,FC,SBC |
受信・送信 | 両対応 |
通信距離 | 100m |
駆動時間 | バッテリーなし |
充電時間 | なし |
参考価格 | 約7,000円 |
最後に、「PS5以外でも使える高性能な製品が欲しい」という方には、接続方法や対応コーデックが豊富な「400-BTAD008」がおすすめです。
400-BTAD008の特徴5選
- 特徴①:3.5mm・USB・光デジタル接続の3種類に対応しているため、幅広い用途で使える
- 特徴②:100mの送受信対応のため、どの部屋でも快適に使える
- 特徴③:aptX LL対応のため、超低遅延でゲームを遊べる
- 特徴④:apt-X HD対応のため、ハイレゾ相当の高音質で音楽を聴ける
- 特徴⑤:価格が約7,000円と高め
上記の通り、機能全部盛りのハイスペック製品です。これ1台あれば、超低遅延(aptX-LL)のゲームプレイや、ハイレゾ相当の高音質(aptX-HD)での音楽・映画鑑賞ができますよ。
しかし欠点もあって、PS5のUSB接続には非対応なんですよね、、、。
同じ3.5mm接続・aptX LL対応製品では前述の「JPT1」があるので、PS5用途に限るとコスパが悪いです。
まとめると、PS5以外にも使いたい方にはイチオシの製品です。中価格で高性能、色々な用途に使えるので、気になった方は購入を検討してみてください。
最後に:迷ったらこれを買えばOK
本記事では、PS5でBluetoothイヤホン・ヘッドホンを使う方法、Bluetoothトランスミッターの選び方やおすすめ製品を紹介しました。
「結局どれを買えばいい?」と迷った方は、下記の3種類から選ぶことをおすすめします。
- ①PULSE Elite(約17,000円):PlayStation Link対応の公式ヘッドホン、PCやスマホ
→超快適にPS5のゲームを遊びたい、PlayStation Portalを使う予定がある人向け - ②JPRiDE JPT1(約3,600円):aptX LL対応のトランスミッター、汎用性の高い3.5mmタイプ
→aptX LL対応のイヤホン・ヘッドホンを持っている、超低遅延でゲームを遊びたい人向け - ③UGREEN トランスミッター(約3,000円):aptX Adaptive対応のトランスミッター、充電不要のUSBタイプ
→aptX Adaptive対応のイヤホン・ヘッドホンを持っている、コードをスッキリさせたい人向け
値段を許容できるならば、PS5用にPULSE Eliteを買うのが良いと思いますよ。PlayStation Linkによって安定接続・超低遅延でゲームを遊べるので、ストレスが一切ありません。
安く済ませたい方、お手持ちのイヤホン・ヘッドホンを使いたいは、対応コーデックに合ったトランスミッターを買いましょう。
もしも低遅延コーデックに対応していない場合は、充電不要・約3,000円で買えるUGREEN製トランスミッターを選べばOKです。
ということで、今回は以上です。
お互いにPS5のゲームを楽しみましょう😌