ゲームブロガーの見習い!
ミニマル( @minimal005)です。
ネットで賛否両論が分かれる超大作
【THE LAST OF US PART II】
を無事にクリアしました!
本作はとにかくゲーム内容がエグくて、良くも悪くも衝撃的でした!でも正直言うと、低評価やクソゲー扱いも分かるなって感じちゃいましたねw
プレイ中は感情の起伏が大きくて感想が上手くまとまらなかったので、1ヶ月経った今になって冷静にレビューをしていきます!

見出しをネタバレありとなしで分けているので安心して読んで下さい。
目次
The Last of Us Part IIのゲーム内容(ネタバレ無し)

クリア時間 | 約27時間 |
ジャンル | アクションアドベンチャー/サバイバルホラー |
CERO | 18才以上対象 |
開発元 | ノーティードッグ |
発売元 | ソニー・インタラクティブエンタテインメント |
発売日 | 2020年6月19日 |
THE LAST OF US PART II(ザ・ラスト・オブ・アス パート・ツー)のあらすじ
出典:Amazon
謎の感染爆発によって変わり果てたアメリカを横断した危険な旅路から5年、エリーとジョエルはワイオミング州ジャクソンで暮らしていた。生き残った者たち(生存者たち)によるコミュニティーは順調に発展し、二人は安らぎと落ち着きを取り戻したかのように見えた。もちろん、さまざまな危険は存在する。感染者とそれ以外――惨めな境遇にいる他の生存者たちだ。そして、あるすさまじい出来事が平和を崩壊させたとき、エリーの無慈悲な旅が再び始まる。裁きを下し、すべてを終わらせるために。ひとり、またひとりと、標的を追い詰めてゆくエリーが見出したのは、自らの行いによって生み出された、心と身体を揺さぶる凄惨な連鎖だった。
前作未プレイの人へ
本作は2013年6月20日にPS3で発売された「The Last of Us」の正統続編です。
ジャンルはサバイバルホラー、シナリオ重視、パンデミックが発生するため「バイオハザード」シリーズが近いと思います。
メインキャラは説明無く引き続き登場しますし、前作から5年後の世界を描いているため、前作未プレイの人は先に遊んでおきましょう。

前作は15時間もあればサクッとクリアできますよ。
2人の視点で物語は進む

いきなり賛否両論分かれた理由に入りますが、本作はエリー編とアビー編(本作初登場)に分かれて物語は進行します。アビー編は本編の40〜50%程度ですね。
まずはエリーでシアトルの3日間を体験して、次にアビー視点で同様に3日間を過ごす流れ。そして回想シーンも度々入るため、バラバラの時系列の物語を見ていくことになります。

アビーって誰?前作にいない…。

アビーは前作終盤でジョエルが病院で殺した医者の娘。そのためジョエルやその仲間には恨みを抱いています。
骨格が完全に男性ですが…女性です。アビー編をプレイするとある程度感情移入できるけど初見の印象は不快かも。まあそこは後述します。
ジョエルとエリーの話を期待したのに新キャラをプレイしないといけないので不満に思う人が多いです。
しかもアビーは見た目と行動から魅力が少ないんですよね。
序盤だけセミオープンワールド

ラスアス2は近年流行りのオープンワールドではなく、シナリオに沿って順番通りにステージを進めるゲームです。
基本的に前の場所には戻れないので自由度は低めですが、「オープンワールドは何をして良いのか分かりづらい!」って思う人でも遊びやすいのは利点ですね。
ただし序盤だけは馬に乗ってマップを頼りに歩き回れる箱庭ゲームになっていました。マップ切り替え時のロードがないのでセミオープンワールドって感じで楽しめますよ。

中盤以降に格別広いステージは登場しませんが、幾つかの建物に入って敵を回避したり、寄り道して探索したりするほどには広いです。
1本道ゲームではないのでご安心ください。

適度な広さと遊びやすさが両立しています。
敵は人と感染者(ゾンビ)

メインの敵キャラは謎の寄生菌に取り憑かれた「感染者」(インフェクテッド)と民間兵士。あと数は少ないですが匂いでプレイヤーを捜索する犬も登場します。
感染者は感染段階によって能力が変わるので非常に厄介です…。
【感染者(インフェクテッド)の感染段階別特徴】
感染初期段階:ランナー 視覚◯ 聴力◯
見た目は人。真っ直ぐ走ってきて噛み付いてくる。
感染第二段階:ストーカー 視覚△ 聴力◯
4足歩行。聴力に優れて待ち伏せもしてくる。超厄介。
感染第三段階:クリッカー 視覚× 聴力◎
ナイフを所持していないと即死。叫び声がクッソ怖い。
感染第四段階:ブローター 視覚× 聴力◯
巨体。要所にしか出ないけど超強い。攻撃されると即死。

感染者の種類はほぼ前作と変わりません。
隠れて奇襲を仕掛けるステルスアクション

基本的な敵の倒し方は後ろから忍足でこっそり近づいて…掴んで絞め殺す!(即死攻撃)って感じですね。
遠くにガラス瓶を投げて敵の注意を引いたり、建物や草陰に這いつくばって隠れたり、隠密行動を心がけて進むアクションゲームです。
弓やサイレンサーを付けた静音の武器ならステルスキルも簡単なので重宝しました。

お互いの位置がバレた上での撃ち合いも楽しいですが、グループ行動の敵がいることが多いためこちらが一気に不利になります。あと弾薬も切れがち…。

メイン戦闘は派手な銃撃戦よりもゲリラ戦。
本作の戦闘システムはMGSシリーズや天誅シリーズが好きな人にはおすすめできますね。
ただしMGS3なみに肉弾戦が強いので、意外と武器がなくてもなんとかなる難易度です。感染者に素手で勝てちゃっていいのかな…。
武器のカスタマイズ要素もあり

ステージ中に探索をしていると武器の強化パーツを拾えて、特定の場所にある作業机に触れると所持武器の強化が行えます。
強化内容は装弾数のUPやスコープ倍率UP、攻撃力の強化など戦闘に役立つものです。好きな武器を自由に強化できるのはグッド!
この時武器をカスタマイズする様子が超丁寧にヌルヌル動くのが凄いです。細部まで拘っているゲームだと実感できますね。

カスタマイズ要素があるとワクワクしちゃいます!
5種類のスキルツリー

数種類あるサバイバルガイドを入手するとスキルツリーが解禁。ステージ中で拾えるサプリと引き換えに、新たな能力をゲットすることができます。
例えば工作物が増える、ほふく移動の速度が上がる、息を止められるようになるなど、自由度がどんどん広がっていきます!
【エリーのスキルツリー】
サバイバル、工作、ステルス、精度、爆発物
【アビーのスキルツリー】
戦術、隠密作戦、格闘、銃器、武器

主人公によって戦術が変わるのが面白いです!
The Last of Us Part IIの良いところ(ネタバレ無し)
景色が綺麗過ぎる

本作のグラフィックはPS4随一と言ってもいいほど素晴らしくて、歩いているだけでめちゃくちゃ楽しかったです!!
エリーに付く水の表現とか敵の銃痕とか、マジでリアルなんですよ。細部の作り込みが本当にエグかったです。
特にボートに乗って観覧車を目指すシーンとか、回想シーンで博物館を歩くシーンは最高でした。まさに感無量です…。
私はゲームを遊ぶ時はなるべく感動を味わいたいので、55インチ4KHDRのテレビとPS4Proで遊んでいます。今回はそれがフルに活かせて良かったなと思いました。
今は4KHDRテレビも55インチで約6万円、65インチで約10万円で買えちゃうので、なるべく大画面でド派手な演出を楽しむことをおすすめします。

大画面だから細部の表現まで分かって感動しました!
映画のような演出

2人の相反する主人公、人間ドラマ、時系列がバラバラの物語を見ていく、最後に物語が繋がるなど、映画のようなシナリオが魅力です。
そして上記のスクショではカメラで撮影したように画面に水滴がついていますよね。さらに体力ゲージやスタミナゲージもありません。
戦闘時も弾数や武器の切り替えボタン以外表示されず、極限までゲームを意識させないUIになっています。
ゲーム性は高い上に、映画のようなシナリオと高い没入感がある。これを超えるゲームはそうそう無いと思いますね。

よく言われる“映画のようなゲーム”。でもゲーム性もバッチリ高いです。
戦闘の自由度が高くて面白い

私はステルスアクションが大好きなのでラスアス2の戦闘システムは大好きでした。他の人のレビューを見ても戦闘の満足度は高いらしい。
例えばこっそり近づいて火炎瓶で感染者を複数倒したり、遠くからスナイパーライフルでヘッドショットしたり、バレるのを承知でショットガンをぶっ放したり、自分に合った戦闘スタイルができるのが魅力ですね。
難易度はそこそこ高め。でもゲームオーバー時には直前に戻るので「苦労が水の泡になった、萎える…。」みたいに思うことはありませんでした。
無双シリーズみたいに爽快感を求める人には不向きですが、ゲーム性や自由度を求める人には最高です!

敵のAIが賢すぎないのも逆に良かったです。本当に良い難易度。
ハラハラする演出

感染者が急に複数登場するシーン、恐ろしい数の感染者から逃げるシーンはサバイバルホラーらしくてハラハラドキドキしました!
忍足で感染者の横を通る時なんかは思わず息を飲んじゃいますね。私はホラー耐性がないので普通のゲームの2倍は疲れましたw

あと鉄骨を渡るシーンなんかは高所恐怖症にはヒヤッとします…。こういうのはカイジだけにしてもらいたいw
戦闘システムはメタルギアソリッド、感染者メインのステージはバイオハザード、アスレチックな探索はトゥームレイダーみたいで、色々な気分が味わえて満足度は超高いです。

短時間で疲れるくらい没入感も高かった!
クスッと笑えるネタ要素もあり

ラスアス2のシナリオは超シリアス。敵も恐ろしい感染者と武装した兵士なので常に気が抜けません…。
しかしあるシーンでは敵である兵士がPS Vitaの「ホットライン・マイアミ」をサボって遊んでいました。ノーティドッグスはSIEの子会社なので納得ですけどねw
本作の時代設定は2038年。この年までPS Vitaが現役なのは凄い。
こういうネタ要素を入れてくれるのは嬉しいですよね。少しほっこりしました。
The Last of Us Part IIの微妙なところ(ネタバレ無し)
シナリオが辛過ぎる

ラスアス2はシナリオが重過ぎてプレイする気力が奪われます。マジでモチベーションを削るのが上手なゲームです…。
そもそも前作のテーマは「親子愛」。高いゲーム性や圧巻のグラフィックは凄いですが、万人に受けた理由はハートフルなテーマのおかげもあります。
対して本作のテーマは「復讐」です。ジョエルが世界よりもエリーを選んだ報いがこれでもかってくらい襲ってきます…。
登場人物もどしどし死にますし、グロ・ゴア表現もかなり多め。これから始める人は気合いを入れて遊びましょう。

さすがにシナリオに負の感情が多過ぎる。
探索が長くてだるい

本作は後ろに回避するアクションが付いたことでゲーム性が向上しています。戦闘ももちろん面白いです。
とはいえ敵や拾えるアイテムの種類は少ないですし、様々な地形で戦えるわけじゃないのでダレます。
あくまでシナリオ主導のゲームなので探索はほどほどで良かったんじゃないかなと。
前作のクリア時間は12~15時間程度だったので飽きずに楽しめましたが、本作は22~30時間程度なので長いと感じた人は多かったと思います。

アビー編でスキルがリセットされてモチベが減少しました。
興味のないアビー編を強いられる

ラスアス2をプレイする大半の人は“ジョエルとエリーの物語の続き”を期待していたはずです。
前作と同様の世界観だけを楽しみたいわけじゃありません。あくまで2人のお話を見たいんですよ。
しかし本作のアビーは前作モブキャラの娘。彼女の話なんて正直どうでもいいんです!
それに彼女は理由があるとはいえプレイヤーにとって過酷なこともします。
アビー編が回想3分くらいでサラッと終わるならいいですが、好きじゃない主人公を操作する場面が40〜50%を占めるのは最悪でした。

あえて好感度を抱かせないような設計だとしても、プレイヤーのモチベーションが死ぬことに変わりはない。
女性キャラが露骨に可愛くない


言い方は悪いですが、女性キャラはだいたいブスです。
しかもアビーは骨格的に不自然に思うくらい男性に近いし、メインキャラにはそばかすが大量にあるし、丁寧に脇毛が描画されるシーンもあります。

ここまで女性キャラの見た目を魅力ゼロに描く必要はなくない?
やっぱり私はゲームを遊ぶなら好きな主人公を操作したいし、魅力あるキャラクターたちと触れ合いたいです。
荒廃した世界では化粧もせず無駄毛の処理もせず、リアルっちゃリアルなのかもしれませんが、そこの現実さは求めてなかったですね…。
The Last of Us Part IIの良いところ(ネタバレあり)
アビーとエリーの戦いは圧巻

劇場での戦いと最後の浜辺での戦い。2人の本気の殺し合いの気迫が画面越しに伝わってきました…。
特に最後の殴り合いはメタルギアソリッド4のラストを彷彿とさせる素晴らしい演出だったと思います。映画顔負けです。
正直私はエリーに感情移入していたのでアビーを殺して欲しかったですが、最後には許して“復讐の連鎖を断ち切る”のも納得できました。
主人公同士の殺し合いをプレイヤーに操作させるのは残酷過ぎるけど、感情は大きく揺さぶられたので正解の演出かもしれません。

プレイヤーの心理はともかく、演出としては間違いなく素晴らしいです。
ジョエルと話すシーンは超感動

本編最後にはジョエルと前作最後の決断について語り合うシーンが入ってきましたね。私はこういうのを見たかったので超嬉しいです。
エリー「許せないけど、許したいと思っている」
ジョエル「それでいい…」
エリーのセリフにこのゲームの全てが詰まっていると思います。アビーが仲間を殺したエリーを許したのも同じ気持ちですよね。
私はこの会話で涙腺が緩んで涙目になったので、ここだけでプレイした価値はありましたw

続編になってお互いの本音が聞けて何よりです。
The Last of Us Part IIの微妙なところ(ネタバレあり)
そもそも復讐というテーマが悪い

本作の物語を端的に言うと「エリーの復讐の旅」が主軸。そしてジョエルの選んだ過酷な世界を舞台として冒険することで、前作最後の決断の報いを描いています。
エリーの復讐相手はジョエルを拷問して殺害したアビー。ジョエルの選んだ過酷な世界とは、WLFとセラファイトと抗争を繰り広げて、感染者(インフェクテッド)も残っている世界です。
ここからが本題。
前作のジョエルの最後の決断についてですが、以下のことは前作をプレイした人の9割以上は分かっているのではないでしょうか。
- ジョエルの決断は人類ほぼ全てを敵に回した
- ジョエルの決断は単なる優しさでは無く、エリーの意思を無視したエゴである
- 復讐者が生まれるのは至極当然
- 前作最後のエリーの「分かった」はジョエルの決断を察した上でのセリフ
しかし7年越しの続編になって「ファイアフライにも家族がいる」「復讐者が発生して伴い合戦」みたいな話や展開をされても、プレイヤーの想定の範囲内でしかないんです。
もっと言うなら、“前作はそこまで分かった上でのラスト”だったんじゃないのかと。
わざわざ続編を発売するってことは、他に何かメッセージがあるんじゃないのかと期待していたんですよ。私的には期待外れだったかなと。
「復讐は何も生み出さない」というありふれたメッセージはラスアス2じゃ無くても良かったと思いました。

演出は凄いけど、良くも悪くも王道のシナリオでしたね。
アビー編はゲームでは駄目、映画ならOK

私は敵対する主人公に分けて、2人の物語が繋がっていくシナリオは好きです。敵なりの事情を理解できるとシナリオに深みが増しますし。
しかしプレイヤーにとって最も思い入れのあるジョエルを殺したアビーを操作させるのには否定的ですね。
映像作品ならば見ているだけだからありなんですけど、能動的に進めるゲームで不快なキャラの長時間操作を強要させられるのは正直苦痛でした。
戦闘自体は面白いとはいえ、シナリオに興味が湧かないためモチベーションは激減しましたね。
やはりゲームは娯楽なので気持ちよく遊びたいもの…。面白いつまらないではなく、プレイして不快だったのは大きなマイナスポイントです。
恋愛やLGBTは不要

よく言われるポリコレ云々は正直どうでもいいんですが、
- エリーがレズビアン
- ディーナがバイセクシャル
- ディーナの妊娠
- エリーとディーナのHシーン
- アビーとオーウェンのHシーン
- レブが実は女性
などの性を扱う設定やシーンが実際多かったわけです。
別にこれらの要素をゲームに取り入れることに反対ではないんですが、設定が活きてないため物語上不要だったんじゃないかなと。
例えば序盤で妊婦のディーナ(生理が3ヶ月きてないから本人は妊娠を承知済み)が同行してエリーに迷惑をかけたり、終盤の回想シーンのダンスパーティーでレズキスしてたらおっさんに「子供達もいるんだぞ!」と叱られたり…。

無理やり“性”を扱ってる感が凄い。

本作のHシーンは男性が喜ぶお色気要素的扱いではないので、可愛くないキャラの性的なシーンを描くなら“納得のいく理由”が欲しいわけです。
完全に主観ですが、センシティブな“性”をゲームに持ち込む理由を感じ取れませんでしたね。
あと復讐をテーマにしたシリアスな物語なのに急にHシーンを見せつけられるのは萎えました。あくまで軽く察せられるシーン程度に留めて欲しいです。
The Last of Us Part IIの総評

本作は神ゲーである「ラストオブアス」の続編として見るとクソゲー。完全新作(前作を遊んでいる前提のシナリオだけど…)として見ると良ゲーだと思います。
これは残酷なシナリオやポリコレ配慮など複雑な話を抜きにして、「気持ちよく、楽しく遊べたか?」を考えるとそうではなかったからですね。

私にとってゲームは楽しいor楽しくないくらい単純でいい。
やはり前作を遊んでいる身としてはジョエルの死は非常に辛く、アビーは不快。
感情は揺さぶられて凄いクオリティのゲームなのは明白だけど、モチベを維持して楽しく遊ぶことはできませんでした。
でもシナリオ以外の面は十分に楽しめたので、「シナリオはあまり気にしない人」にとっては神ゲーになるとも思います。

私としてはラストオブアスという物語に区切りが付いたので遊んだ価値はありました。
それにもし続編が出たら間違いなく購入するので、エリーのその後を期待しています。
それでは最後まで読んでくれてありがとうございました。良いゲームライフをお過ごし下さい!

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